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虫歯になった親知らずは抜くべき?残せる?歯科医が判断基準をわかりやすく解説

親知らずは、最も奥に生えてくる歯であり、そして最後に生えてくる歯です。

親知らずも歯である以上、当然虫歯になります。

 一般的に、虫歯になった歯は削って詰めたり、被せたりして、できる限り残す治療が行われます。

しかし、親知らずに限っていえば、虫歯になると抜歯が選ばれるケースが多いのが実情です。

もちろん、すべての親知らずが抜歯になるわけではなく、通常の虫歯治療で対応できる場合もあります。

 今回は、虫歯になった親知らずについて詳しくご紹介します。

この記事を最後までお読みいただくことで、親知らずの虫歯の特徴や、抜歯と治療の判断基準についてご理解いただけると思います。

目次

①虫歯の親知らずが抜歯される理由

②親知らずでも治療できる場合

③まとめ

 

①虫歯の親知らずが抜歯される理由

親知らずが虫歯になった場合、なぜ抜歯が選ばれることが多いのでしょうか。

 

●きれいに生えていない

親知らずが生えてくる時期には、すでに顎の骨格の成長・発育はほぼ終わっています。

親知らずが生えてくるからといって、顎の大きさが大きくなることはありません。

そのため、親知らずが生えるスペースが足りない場合、まっすぐに生えず、傾いていたり、歯肉に一部覆われた状態で生えてくることも珍しくありません。

このようにきれいに生えていない親知らずは、治療そのものが難しく、結果として抜歯が選択されることが多くなります。

 

●奇形の歯が多い

親知らずは、進化の過程で退化傾向にある歯といわれています。

そのため歯の形が一定ではなく、とても小さな親知らずや、歯根の形が複雑な親知らずなど、いわゆる奇形の親知らずも多く見られます。

歯が小さすぎると治療ができませんし、歯根の形によっては神経の治療が困難な場合もあります。

このように、形態的な問題が多いことも、虫歯になった親知らずが抜歯されやすい理由のひとつです。

 

●歯ブラシが届きにくい

虫歯予防にはフッ素の使用も大切ですが、何より重要なのは毎日の歯磨きです。

しかし、親知らずはお口の一番奥にあるため、歯ブラシが非常に届きにくい部位です。

 

さらに、生え方が不十分な場合も多く、磨き残しが起こりやすくなります。

このように、歯磨きが難しく虫歯になりやすい環境であることも、抜歯が選ばれる理由です。

 

●虫歯治療も難しい

歯ブラシが届きにくいということは、治療器具も届きにくいということを意味します。

例えば、歯型を取るためのトレーが親知らずの位置まで入らなかったり、神経の治療に使う器具が届かなかったりすることがあります。

また、奥まで器具を入れることで、えずきやすくなり、治療が苦しく感じる方も少なくありません。

特に上顎の親知らずは暗く見えにくいため、治療の難易度がさらに上がります。

 

このように、治療そのものが難しいという点も、親知らずの虫歯で抜歯が選ばれる理由です。

 

●役に立っていないことが多い

奥歯の大きな役割は、食べ物を噛み砕くことです。

しかし、親知らずはきちんと生えていないことが多く、実際には噛む機能を果たしていないケースも少なくありません。

難しい治療をして残したとしても、噛む役割を果たせないのであれば、意味がないと判断されることもあります。

これも、虫歯になった親知らずが抜歯されやすい理由のひとつです。

②親知らずでも治療できる場合

虫歯になった親知らず=必ず抜歯、というわけではありません。

次のような条件がそろえば、治療できる可能性もあります。

 

■小さな虫歯

虫歯は進行度によってC1からC4までに分類されます。

歯の表面にとどまっているC1C2の段階で、噛み合わせ面だけの虫歯であれば、部分的に詰める治療で対応できることがあります。

ただし、隣の歯との間(隣接面)にできた虫歯の場合は、C1C2であっても治療が難しいことがあります。

 

■きれいに生えている親知らずの虫歯

親知らずであっても、まっすぐきれいに生えている場合は、歯ブラシもしっかり届きます。

このような親知らずであれば、虫歯になっても治療できる可能性があります。

 

■標準的な奥歯の形をしている親知らずの虫歯

小さすぎる親知らずは、初期の虫歯であっても治療が困難です。

一方で、手前の奥歯と同じような形や大きさをしている親知らずであれば、抜歯せずに治療できる場合があります。

 

■大きなお口を開けられる方

口は顎の関節を中心に開閉します。

前歯は大きく開きますが、奥に行くほど上下の歯の距離は狭くなり、最も狭いのが親知らずの位置です。

そのため、親知らずの治療では、ある程度大きく口を開けた状態を長時間保つ必要があります。

口を大きく開け続けられる方で、親知らずの条件が良ければ、虫歯治療が可能な場合もあります。

 

③まとめ

今回は、虫歯になった親知らずの治療についてお話ししました。

虫歯になった親知らずは、「生え方」「歯の形の問題」「歯磨きの難しさ」「治療の難しさ」などの理由から、抜歯が選ばれることが多い歯です。

 ただし、条件がそろえば、虫歯治療によって残せる可能性もゼロではありません。

しかし、無理に親知らずを残すことで、智歯周囲炎を起こして顔が腫れたり、虫歯が手前の歯に広がったりするリスクもあります。

 そのため、親知らずの虫歯を見つけた際には、残すべきか抜くべきかを正しく診断することが非常に重要です。

 

また当院では、月に1度、外科治療を専門とする歯科医師をお招きし、親知らずの抜歯を行っています。

「抜歯が必要と言われたが不安がある」「できれば専門の先生に診てもらいたい」という方も、安心してご相談いただける体制を整えています。

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