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毎日の歯磨きをしている中で、ご自身の歯だけでなく、歯茎の状態をよく観察していますでしょうか?歯茎の状態を毎日観察することは、お口の健康リテラシーを高めるだけでなく、歯周病や歯肉にできるがんを早期発見できるというメリットがあります。このため、歯茎の健康状態は、お口の健康状態を映し出す鏡のような存在です。
ご自身のお口や歯茎の状態を観察していると、少し黒ずんでいるところが気になる方がいらっしゃるのではないでしょうか。そこで今回は、歯茎が黒ずんでしまう原因と対策についてお話ししていきましょう。
目次
① 健康な歯茎とは?
② 歯茎が黒ずむ4つの主な原因
③ 治療法や予防法は?
④ まとめ
①健康な歯茎とは?
さて、まずは健康な歯茎がどのような状態なのか見ていきましょう。歯茎の炎症や黒ずみのない美しい歯茎には次のような特徴があります。
●薄いピンク色
健康な歯茎は、本来薄いピンク色をしています。これは、歯茎の中にある血管の血流が適切に維持されているからです。また、色素沈着もほとんどないため、不自然に黒ずんでいることもありません。皆さん、赤ちゃんのお口の中を見たことがあるでしょうか。まさに赤ちゃんの歯茎や粘膜の色は健康そのものです。見たことがない方は、今度一度見てみてはいかがでしょうか?
●引き締まっており、触っても出血しない
打撲した時の腕を皆さんイメージしてみてください。痛いのはもちろんですが、ぶつけた部位は赤く腫れてきますよね?これは、ぶつけた部位に炎症反応が生じているためです。このように、炎症反応には「腫れる」「赤くなる」といった特徴があります。歯茎に炎症が起こっても同じようなことが起こります。歯茎の炎症は歯周病のことで、プラークによって生じます。歯茎に炎症が生じると、赤く腫れ上がり、ブヨブヨした状態になります。これは、歯茎の中の血管に血流が豊富になるために生じます。
炎症がなく健康な状態では、歯茎が引き締まっているため、少し触ったくらいでは出血することもほとんどありません。
●スティップリング
健康な歯茎をよく見てみると、少し窪んでいるのがわかります。これを「スティップリング」と呼びます。歯茎の下の方では、コラーゲンが密に存在し、それが歯茎と繋がっているためにこの窪みが生じます。このスティップリングは、歯茎に炎症が生じると組織が破壊されるため、消失していきます。このため、スティップリングは健康な歯茎の証とされています。
健康な歯茎は一目見ただけでわかるほど美しいです。しかしながら、歯茎は外界と接する境界線の役割を果たすため、さまざまな刺激に晒されます。この刺激によって歯茎が黒ずんでしまうことがあるのです。
②歯茎が黒ずむ4つの主な原因
歯茎の黒ずみに悩んでいる方も少なくないのではないでしょうか。歯茎が黒ずむにはさまざまな原因があります。ここでは、いくつか歯茎が黒ずむ主な原因をピックアップしてみましょう。
●歯周炎
まずは最も一般的な歯周病の進行・悪化による黒ずみです。歯茎が炎症を起こすと最初は赤く腫れぼったくなりますが、徐々に進行していくと、どす黒くなります。また、歯茎の中にある**歯石(歯肉縁下歯石)**は黒褐色をしています。これが歯茎から透けて見えることで、さらに黒ずんで見えることがあります。
●メタルタトゥー
歯科治療では、保険診療で金属を用いた治療が行われます。確かに金属は強く、加工しやすい性質のため、広く使われてきました。しかし、歯科用金属の中には、長い間お口の中にあるとわずかに溶け出してしまうものもあります。この溶け出した金属が歯茎に沈着してしまうことで黒ずんでしまうのが「メタルタトゥー」です。メタルタトゥーは、金属での治療をしている歯の近くの歯茎に生じるのが特徴です。
●ブラックマージン
ブラックマージンも金属の治療をしている歯の近くに生じやすい症状です。金属を用いた治療では、金属の一部が歯茎の中に入っています。これ自体は悪いことではなく、むしろ一般的なことです。しかし、年齢などによって歯茎が下がってきてしまうと、歯茎の薄い部分が、歯茎の中の金属を隠しきれず、金属が黒く透けて見えるために生じます。ブラックマージンは金属が溶け出しているわけではありません。歯茎が下がり、中にある金属が透けて見えているだけです。
●色素沈着
歯肉は外界からさまざまな刺激が加わります。特に喫煙やコーヒーなどの嗜好品を好む方は、これらによって化学的な刺激も歯茎に加わります。この化学物質によって色素沈着する場合もあります。それに加え、体の防御反応としてメラニンを産生する細胞が多くなり、色素沈着を起こします。
今回紹介した以外にも歯茎が黒ずむ原因はさまざまです。どうでしょうか?思い当たる方がいらっしゃるのではないでしょうか?
③治療法や予防法は?
歯茎が黒ずむと、審美面で大きなデメリットがあります。大きく笑った時に黒ずんだ歯茎が見えることを嫌って、なかなか笑えないという方もいらっしゃるほどです。
そんな方のために、しっかりと治療することもできます。また、歯茎の黒ずみが生じないように予防することも可能です。
■歯周病の治療
歯周病が原因の歯茎の黒ずみに対しては、まずは歯周病の治療を行いましょう。原因となる歯肉縁下歯石や歯茎の炎症が取り除かれれば、自然と健康的な色を取り戻します。また、歯周病は歯を失う原因にもなります。ご自身の歯を守る観点からも歯周病の治療は必要不可欠です。
■メタルフリーの治療
ブラックマージンやメタルタトゥーは金属が原因で生じます。近年、金属を用いない白い材料が保険適用されるようになりました。使用できる状況には制限がありますが、気になる方は歯科医院で一度相談してもいいかもしれません。また、自費診療で用いられる材料は、生体親和性や物性も優れるためおすすめです。
■ガムピーリング
レーザーや薬品を用いて、メラニンや色素沈着を除去し、健康な歯茎を手に入れる方法です。しかし、嗜好品などの制限があるため、注意が必要です。レーザーなどで色素沈着を除去しても、生活習慣を改めなければ、再度色素沈着をしてしまうからです。まずは、生活習慣から改めましょう。
詳しい手術方法などは記載しませんが、歯肉退縮の治療は、専門的な治療が必要になることも多くあります。お悩みの際は、ぜひ歯科医院を受診してみてください。
④まとめ
皆さんの歯茎が黒ずんでいる原因はなんだったでしょうか?気になることがあれば、気軽に相談できる歯科医院を持つようにしましょう。皆さんの健康に対する関心は、生活の質に直結します。歯茎の黒ずみからでもお口の中に関心を持ち、歯科疾患の予防に努めていきましょう。
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