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歯科治療というと、どのようなイメージがありますか?
いろいろなイメージがあると思いますが、中には『時間がかかる』というイメージもあるのではないでしょうか。
歯科治療に時間がかかるというイメージがついているのはなぜでしょうか?
今回は、歯科治療と治療期間についてお話しします。
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目次
①治療期間が長い治療の例
-根管治療
-差し歯治療
歯を失った後の治療
-入れ歯治療
-被せ物治療(ブリッジ)
-インプラント治療
②治療期間が短い歯科治療の例
-コンポジットレジン充填
-インレー治療
-歯肉炎の治療
③治療期間が長くなる理由
-歯の数
-復物の製作時間が必要
-養生の期間が必要
④まとめ
①治療期間が長い治療の例
まず、治療期間が長くなる治療の例についてお話しします。
●根管治療
治療期間が長いと思われやすい治療のひとつに根管治療が挙げられます。
歯の根の中にある根管という神経が通っていた空洞から、汚れを取り除き、消毒することで根管内部を無菌化することを目的とした治療です。
根管治療は、歯の根の治療で、歯の神経付近まで進んだ虫歯や、一度治した歯の再発虫歯の治療で必要になります。
要するに、進行した虫歯に対する治療というわけです。
根管治療は、歯の根の中の汚れ具合によって、消毒を繰り返す回数が変わります。
汚れ具合が強かったり、膿が出ていたりするような場合は、何回も消毒しなくてはなりません。
もし、4〜5回繰り返すと、1週間に1度の通院なら1ヶ月前後になり、その後根管充填という根を埋める処置、被せ物治療が続きます。
反対に汚れ具合があまりひどくないような場合は、消毒の回数も少なくて抑えられ、1回で済むこともあります。
早く終わることもありますが、何回も治療にかかった場合の方が、記憶に残りやすいので、このことも治療期間が長く感じられる原因かもしれません。
●差し歯治療
差し歯治療も治療期間が長いと思っていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。
差し歯治療自体は、コア、もしくはポストと呼ばれる芯の型取り、芯のセットと被せ物の型取り、そして最後の被せ物のセットで3回で終わります。
芯を型取りせず直接作ることもあるため、回数が1回少なくなります。
仮歯で様子を見るなら、もう一回増えます。
1週間に一回ずつのペースで通うとすれば、3〜4回なので1ヶ月前後といったところでしょうか。
ただ、この前に根幹治療を受けていると、1本の歯に対しての治療期間が長くなりますので、治療期間が長く感じるのかもしれません。
歯を失った後の治療
●入れ歯治療
入れ歯治療は、歯型取り(ケースによっては2回目の歯型取りがあります。)・咬合採得・試適・完成という流れで治療が進みます。
おおむね、完成までに4〜5回かかります。
仮にそれぞれの治療の間隔が1週間とすると、1ヶ月くらいになります。
その後、新しい入れ歯の痛いところやゆるいところを調整しますので、さらに治療に日がかかります。
これが入れ歯治療に時間がかかる理由です。
なお、咬合採得とは上顎と下顎の噛み合わせの位置を決める作業、試適とは仮歯合わせです。
●長い被せ物治療
歯を失った場所に被せ物をする場合、ブリッジと呼ばれる被せ物をする必要があります。ブリッジは、欠損した歯の両隣の健康な歯を削り、支えとして機能させます。
そのため、削る量も多く型取りと技工物の作製に時間がかかります。本数が多ければ多いほど、作成は困難になるため時間を要します。
そして、最終的に被せ物を装着した後も、定着するまでに違和感が出ることがあるため、微調整を含めて複数回の来院が必要になることがあります。これらの工程をすべて終えるまでには、一般的に1~2ヶ月の治療期間を要することが多いです。
●インプラント治療
インプラント治療は、顎の骨に人工の歯根(チタン製のインプラントを埋め込み、その上に人工歯を装着する治療です。見た目や機能の面で天然の歯に近い仕上がりになりますが、他の治療法に比べて治療期間が長いのが特徴です。
まず、インプラント治療を行うためには、骨の状態を確認することが重要です。歯を失ってから時間が経っている場合、顎の骨が減っていることがあり、十分な骨がないとインプラントを固定できません。この場合、骨を増やす「骨造成(GBR)」や「サイナスリフト」 という処置を行う必要があり、この段階で数ヶ月の治癒期間が必要になることがあります。
次に、インプラントを顎の骨に埋め込む手術を行いますが、埋め込んだ直後に人工歯を装着できるわけではありません。インプラントと骨がしっかりと結合するためには、3〜6ヶ月の期間が必要です。この過程をオッセオインテグレーションといい、これが成功しないとインプラントの安定性が確保できません。
インプラントが骨としっかり結合した後、次のステップとしてアバットメント(人工歯を支える土台)を装着し、その後に被せ物を作製します。この段階でも型取りを行い、歯科技工士が人工歯を作るため、1〜2週間の期間 が必要になります。最終的に装着した後も、噛み合わせやフィット感を確認しながら調整を行います。
このように、インプラント治療には多くの工程があり、それぞれの工程の間に治癒期間が必要になるため、治療期間が長くなります。 一般的なケースでは 4〜12ヶ月程度を要しますが、骨造成が必要な場合や、複数本のインプラントを入れる場合は、それ以上の期間がかかることもあります。
当院ではなるべく治療時間を短くするため即時埋入という歯を抜いたその日にインプラントを埋入する治療を行っています。適応には骨の状態にもよりますので、一度当院にご相談ください。
当院のインプラント専用サイトはこちら。
②治療期間が短い歯科治療の例
治療期間が短い治療もあります。
●コンポジットレジン充填
コンポジットレジン充填は、歯の色に似たプラスチック製の詰め物をする治療です。
コンポジットレジンは歯に直接接着して詰めるので、歯型を取る必要がありません。
コンポジットレジン充填なら、虫歯を削った日に詰めて治療を終えることができるので、治療期間は1日です。
ただし、初期の小さな虫歯治療にしか使えません。
●インレー治療
インレーとは、歯の一部だけを覆う被せ物です。
コンポジットレジン充填では厳しそうだけれど、歯全体を覆うクラウンにするほどではないような虫歯治療に使います。
インレーは、基本的に神経が残っている歯を対象とした治療ですので、根幹治療は必要ありませんし、歯型をとり、次の診察日にセットして終わりです。
したがって、インレーの治療期間は、2回だけです。
虫歯が神経まで近い場合は痛みが出にくいよう保護処置を行うので1回処置が追加になる場合があります。
●歯肉炎の治療
歯肉炎は、歯周病の初期段階です。
歯周病は、歯肉の腫れや出血などの歯肉炎から始まり、放置していると歯周炎になります。
歯肉炎の段階では、歯周基本治療で十分な効果が得られるので、歯周病治療も早く終わります。
③治療期間が長くなる理由
歯科治療の治療期間が長くなる理由についてお話しします。
●歯の数
歯の数は、永久歯で親知らずを除くと28本、親知らずを含めて32本になります。
例えば、上下左右に分かれて数箇所に虫歯ができたとして、全ての虫歯を同時に治すことはできません。
虫歯の状態によっては、1本ずつということもあります。
このため、虫歯治療全体の治療期間が長くなってしまいます。
●修復物の製作時間が必要
虫歯やケガなどの理由で失われた歯の一部は自然には治りません。
永久歯が抜けると、次に生えてくる歯はありません。
このため、現在の歯科治療では、失われた歯の一部や歯そのものを回復させるために、修復物や入れ歯を作って治します。
修復物や入れ歯を作るには、どうしても時間がかかります。
しかも、入れ歯は治療に何段階も必要なのでなおさらです。
修復物や入れ歯作りが必要なのも、治療期間が長くなる理由の一つです。
●養生の期間が必要
例えば、歯周病に対して治療するとします。
歯周病の治療では、検査をして歯周病の状態を確認し、歯石やプラークの除去を中心とした歯周基本治療を行います。
歯周病は歯周基本治療を受けてすぐに効果が現れるとは限りません。
歯周基本治療でどれだけ治療効果が得られたかを確認するには、一定期間の経過観察が必要です。
しばらく経って歯周病の状態を再評価して、更なる治療が必要と判断されれば、また治療をして、しばらく養生してというように、治療を進めます。
これはあくまでも一例ですが、歯科治療では養生の期間が必要となって治療期間が長くなることもあります。
④まとめ
今回は、歯科治療の治療期間についてお話ししました。
歯科治療には治療期間が長いイメージがありますが、コンポジットレジン充填やインレー治療のように治療期間が短い例もたくさんあります。
ただし、治療期間が短いのは、虫歯にしても歯周病にしても、初期段階だけです。
虫歯や歯周病が進行してしまってからの治療や、たくさんの歯が虫歯や歯周病になってからの治療になると、どうしても治療期間が長くなります。
歯科治療の治療期間が長いというイメージの背景には、こうした事情があると思われます。
当院では、定期的な歯のメンテナンスを通して、虫歯や歯周病を早い段階で見つけ出し、早く治すという方針で治療にあたっています。
歯科治療にかかる期間をなるべく短く抑えたい方は、当院にぜひお越しください。
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