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目次
①インプラント治療において 骨量や骨質とは
②インプラント治療において 骨量が不足していた場合
③インプラント治療について 骨粗鬆症
④まとめ
①インプラント治療において 骨量や骨質とは
インプラントは顎の骨にネジを埋め込んで治療する方法です。したがって、骨の量や質が重要なことは理解しやすいと思います。 骨量や骨質とは何を指すのでしょうか。骨量は多い・少ないで直感的に理解しやすいかもしれませんが、骨質は何を意味するのでしょうか。骨質についてまずは確認していきます。
■骨質の概念
「骨質」と聞いても、ピンとこない方が多いかもしれません。骨密度と同じ意味なのか、それとも骨の硬さを指すのか、わかりにくいですよね。骨質とは『骨折への抵抗性を示す骨の総合的な特徴である』とアメリカ国立衛生研究所が定義しています。骨微細構造、骨代謝回転、石灰化ならびに損傷の蓄積などから構成される概念とされています。
■骨質とは
まとめると、骨の力学的機能は骨量と骨強度から成り立ちます。骨強度は骨密度と同義語ではなく、骨強度の70%が骨密度、30%が骨質からなるとされています。骨質は骨の構造や代謝、石灰化や損傷の蓄積などの複数の要素から構成される概念ということです。論文の中には骨強度=骨密度+骨質であり、骨密度は骨の硬さ成分、骨質は骨の弾性やしなやかさに貢献するという説明をしているものもあります。
■インプラント治療において 骨質とは
少し専門的な話になりますが、インプラント治療における骨質の分類として有名なものがあります。Leckholm(レックホルム)とZarb(ザーブ)の分類です。これは海綿骨の割合と海綿骨の密度によりインプラント適用部位の骨質をタイプ1からタイプ4に分類したものです。インプラントを埋め込む部位の骨質は、ドリルで穴を開ける際の感覚によって主観的に判断されます。現在でもこの分類を使用することがあります。
②インプラント治療において 骨量が不足していた場合
骨質については前述してきた通りです。骨質についてはインプラント治療において骨とインプラント体が結合する重要な因子と考えられますが、個々人の差があり、術者が何か改善できるというものではありません。術者が改善できる可能性があるのは骨量です。ここからは骨量について不足がある場合にどのように対処するかを確認します。
■骨量が不足していた場合の対応
骨量が不足している場合にはいくつかの方法を用いて改善する場合があります。
①ソケットリフト
②サイナスリフト
③GBR
④スプリットクレスト(リッジエクスパンジョン)
⑤リッジプリザベーション(歯槽堤保存術)
などがあります。それぞれを確認しましょう。
●骨量が不足していた場合の対応 ①ソケットリフト
ソケットリフトは上顎の骨量が足りない場合に用いる手術です。上顎には上顎洞という空洞が骨の中にあります。上顎にインプラント治療をする際にはこの空洞にインプラントが入り込まないようにする必要があります。患者さんの中には骨の量が少ないため、上顎洞の粘膜を持ち上げて骨を追加して高さを確保する場合があります。
●骨量が不足していた場合の対応 ②サイナスリフト
サイナスリフトもソケットリフトと同様に、上顎洞粘膜を持ち上げる手術です。ソケットリフトでは持ち上げられる量が限られますが、サイナスリフトの方がより多く持ち上げることが可能です。
●骨量が不足していた場合の対応 ③GBR
GBRは骨再生誘導法と呼ばれています。骨が部分的に不足している部分に対して、骨が作られるように環境を整える膜と人工の骨や患者さん自身の骨を使用して行います。GBRについてはインプラント治療だけではなく、歯周病治療においても登場する場面もあるので、行う頻度は比較的高いと言えます。
●骨量が不足していた場合の対応 ④スプリットクレスト
スプリットクレストは、幅の狭い顎の骨を広げるために行う手術です。骨を意図的に割って広げる処置になります。顎の幅を大きく改善するには、骨移植が必要になることもあります。しかし、これは適応できる限りはありますが、大きく他の部位から骨を持ってきたりすることなく行えます。広げた部位にインプラント体を挟み込むように埋入します。
●骨量が不足していた場合の対応 ⑤リッジプリザベーション(歯槽堤保存術)
炎症や虫歯などの原因で抜歯が必要になった際に、後のインプラント治療に備えて行う処
置です。この技術は、抜歯時に同時に実施することで、骨の吸収を抑制し、インプラント
に必要な骨量を保持する目的で行います。この方法により、将来的に必要となる追加の手
術を避けることができるほか、手術の侵襲が少なくなり、術後の腫れも軽減されることが
期待できます。
③インプラント治療について 骨粗鬆症
インプラント治療において骨の問題は大きなリスクです。身近なリスクとして骨粗鬆症が挙げられます。女性の場合には閉経に伴うホルモンバランスの変化から、男性の場合でも高齢になるとリスクが高くなります。骨量や骨質ともに減少します。骨粗鬆症についてはインプラント治療において、明確にリスクがあるとは言われてはいません。しかし、服用する薬によっても外科治療の可否が変わる可能性があります。インプラント治療を希望する際には前もって歯科医と内科医が相互に連絡をとって行います。
④まとめ
インプラント治療における骨質、骨量そして骨量が少ない場合の対応について確認してきました。インプラント治療は骨の状態に左右されることがあるため骨質や骨量は重要な因子となります。骨質は改善をさせることが難しいですが、骨量は改善できる可能性があります。インプラント治療を検討中の方の中には骨が少ないから、高齢だからということでインプラント治療を諦める方がいるかもしれません。条件によっては治療が可能な場合もあるので、まずは歯科医に相談してみましょう。
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