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こんにちは。
予防歯科と聞くと、虫歯予防や歯周病予防をイメージする方が多いと思います。
実は予防歯科の範囲は、虫歯予防や歯周病予防だけにとどまらず、歯並びや肺炎の予防にも及びます。
このため、すべての方に画一的に予防処置を行うのでは効果が得られません。
年齢に応じた、すなわちライフステージに合わせた処置が大切です。
今回は、ライフステージに合わせた予防歯科の取り組みについてお話しします。
目次
ライフステージに合わせた予防歯科が必要な理由
ライフステージ別の予防歯科の具体例
・乳幼児期の予防歯科
・学童期の予防歯科
・青年期の予防歯科
・妊娠中の予防歯科
・老年期の予防歯科
まとめ
ライフステージに合わせた予防歯科が必要な理由
虫歯や歯周病など歯の病気を予防するための予防歯科が、ライフステージに合わせて内容を自在に変えなければならない理由は一体何なのでしょうか。
それは、年齢ごとに歯やお口の状態に差があり、差があるために歯やお口の病気のリスクにも違いが出るからです。
年齢という違いはありますが、いずれのリスクもある程度予測可能です。
ですので、ライフステージごとに予防歯科のメニューを組めば、それぞれの歯やお口の健康上のリスクを下げられるというわけです。
ライフステージ別の予防歯科の具体例
では、ライフステージ別の予防歯科の具体的な処置内容についてお話しします。
乳幼児期の予防歯科
乳歯は、3歳ごろまでに20本全て生え揃います。
生えて間もない乳歯は虫歯になりやすいです。
虫歯のリスクが高まる時期なので、小さなお子さんと言えども食事の後は歯磨きが必要です。
そこで、保護者の方を中心に、仕上げ磨きを含めた歯磨きの方法などをご説明します。
それに加え、虫歯になりにくくするために、日常の食生活での注意点もお話しし、フッ素塗布も行います。
指しゃぶりや口呼吸など歯並びに悪影響を与えそうなクセがある場合は、歯並びを悪くさせないために、クセの解消にも取り組みます。
学童期の予防歯科
6歳ごろから永久歯が生え始めます。
生えてから2~3年ほどの間は虫歯菌の作り出す酸に弱いので虫歯のリスクが高いです。
この時期になると、歯科医院での予防処置も受けてもらいやすくなります。
そこで、特に虫歯のリスクが高い奥歯の歯の表面の溝や窪みをシーラントという処置で埋めて、虫歯になりにくくします。
もちろん、歯磨きの方法や食生活を送る上での注意点などのご説明、フッ素塗布なども継続的に行います。
また、乳歯から永久歯へと生え変わると同時に、顎の骨格の成長発育が旺盛な時期でもあります。
乳歯から永久歯への生え替わりをスムーズに進め、歯並びだけでなく顎の骨格の大きさや形の異常も防ぐようにします。
青年期の予防歯科
青年期に入ると、永久歯が生えてからしばらく経つことから、虫歯菌の作り出す酸にもある程度強い歯になります。
ところが、虫歯のリスクが下がる(虫歯リスクゼロにはなりません)
反面、今度は歯周病のリスクが高くなっていきます。
青年期の予防歯科では、虫歯の予防だけでなく歯周病予防も重視した内容に変わっていきます。
なお、青年期になると、顎の骨格の成長も歯の生え変わりも終わっていますので、歯並びや噛み合わせの育成は必要なくなります。
妊娠中の予防歯科
女性の方は妊娠すると、エストロゲンやプロゲステロンなどの女性ホルモンが増えるなど、ホルモンのバランスが変化しますが、その影響はお口にも及びます。
例えば、さまざまな歯周病の原因菌の中でもプレボテラ・インターメディアという細菌など、女性ホルモンが豊かな環境を好む細菌もおり、妊娠中の歯肉炎のリスクを高めています。
食べ物の好みの変化で虫歯や歯周病の発症リスクも変わってきます。
そこで、妊娠中の予防歯科では、妊娠中に虫歯や歯周病で悩むことがないよう、体調に気を付けつつ、お口のケアや歯磨き方法の説明などに取り組みます。
中高年期の予防歯科
中高年の方の予防歯科は、青年の方向けの予防歯科と基本的には共通です。
中高年になると、歯肉が下がり、歯根が露出します。
すると、根面う蝕とよばれる歯根部分の虫歯の発症リスクが高まります。
歯根の虫歯は、歯冠部分の虫歯よりも進行しやすいので、中高年期の予防歯科ではこの部分の虫歯予防にも力を入れるようになります。
また、被せ物や詰め物、入れ歯の装着率も年と共に上がっていきます。
被せ物や詰め物の隙間から二次カリエスという虫歯の再発リスクも高まるので、予防歯科ではその点にもしっかり取り組みます。
なお、舌ガンなど悪性腫瘍の発症リスクも年齢とともに高くなるので、舌や歯肉などの異常の有無も確認します。
老年期の予防歯科
高齢者の方の予防歯科では、虫歯や歯周病、入れ歯などの噛み合わせ治療だけでなく、誤嚥性肺炎の予防も重視されます。
誤嚥性肺炎は、お口の中の細菌が、唾液と共に肺に流れ込んで生じる肺炎です。
唾液などが肺に入ることを誤嚥と言いますが、誤嚥そのものは高齢者に限らず、いずれの年齢層でも起こっています。
元気な方は、多少誤嚥しても免疫力がしっかりしているので肺炎にはなりません。
ところが高齢の方は免疫力が低下しているため、肺炎になってしまうのです。
そこで、高齢者の場合は、口腔内をきれいに保ち、お口の中の細菌の数を減らすことをより重視します。
歯周病でぐらぐらしたり、虫歯で大きな穴が空いたままになっているとプラークの温床になりかねないので、体調を考慮しつつ、慎重に抜歯します。
歯磨きが難しくなっている可能性も高く、必要に応じてご家族の方にも歯磨きや入れ歯の取り扱い方法などをご説明します。
まとめ
今回は、年代ごとに応じた予防歯科の内容についてお話ししました。
幼稚園に通っている子どもと、入れ歯になっている高齢者の方に同じように予防歯科を行うのはおかしいと思いますよね。
予防歯科は、ライフステージに合わせて行うことが大切です。
当院でも、それぞれの方に合わせた予防歯科に取り組み、歯やお口の健康維持に努めています。
もし、予防歯科を受けて歯やお口の健康増進をしようと思っている方は、当院にぜひお越しください。
また御心配な点・御不安な点などありましたら、気兼ねなくおたずねください。
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