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乳歯はいずれ永久歯に生え変わりますが、抜けるタイミングが好ましくないと永久歯の生え方に影響が出ることがあります。
特に、乳歯が早く抜けてしまった場合には、永久歯が正しく生えてくるためのスペースを失ってしまう恐れがあります。
このようなときに行う処置が「保隙(ほげき)」です。
今回は、永久歯の歯並びを守るために重要な処置である保隙についてご紹介します。
最後までお読みいただくと、保隙の大切さや具体的な方法について理解していただけると思います。
目次
①保隙について
②保隙の方法
③保隙が必要なケースと不要なケース
④まとめ
①保隙について
保隙とは、乳歯が早く抜けた際に、そのスペースを保つために行う処置です。
目的は、永久歯が正しい位置に生えてきて、将来的にきれいな歯並びになるよう導くことです。
■保隙が必要な理由
●歯が抜けたままにすると…
歯が抜けて放置していると、隣の歯が寄ってきたり、噛み合う歯が伸びてきたりします。
●乳歯が早く抜けると…
乳歯は本来、適切な時期に抜けて永久歯と入れ替わります。
しかし、想定より早く乳歯が抜けたり、重度の虫歯などで生え変わりの時期よりも早期に抜歯が必要になってしまうと、永久歯が生えてくるまでの間に隣の歯が動いてしまいます。
そうなると永久歯が生えるスペースがなくなり、歯並びが乱れてしまう可能性があります。
そのため、乳歯が抜けたスペースを保つ「保隙」は、将来の歯並びを守るために欠かせない処置といえます。
②保隙の方法
保隙は「保隙装置」と呼ばれる専用の装置を装着して行います。
■抜けた歯が1本の場合
●クラウンループ
隣の歯にクラウン(被せ物)をつけ、そこからワイヤーを伸ばして隙間を保つ装置。
抜けた乳歯の隣の歯が虫歯で、クラウンを必要とする場合に使用します。
●バンドループ
クラウンの代わりに金属製のバンドを使う装置。
歯を削る必要がなく、抜けた乳歯の隣の歯が健康な場合に用いられます。
●ディスタルシュー
奥の乳歯が抜けたときに使用する装置。
第一大臼歯(6歳臼歯)が動かないよう、頑丈に作られています。
■抜けた歯が2本以上の場合
●リンガルアーチ(下顎)
奥歯にバンドをつけ、太いワイヤーを歯の裏側に通す装置。
●ナンスのホールディングアーチ(上顎)
奥歯にバンドをつけ、前歯の裏側にレジンの支えを配置することで奥歯の前進を防ぐ装置。
●可撤式保隙装置
入れ歯のように取り外し可能な装置。多数の乳歯を失ったときに使用されることがあります。
③保隙が必要なケースと不要なケース
■必要なケース
• 早期に乳歯が抜けて永久歯が萌出するまでに期間を要するとき
• 隣の歯が寄ってきそうなとき
• 噛み合う歯が伸びてきそうなとき
• 食事や発音に支障が出そうなとき
■不要なケース
• すでにスペースが失われている場合
• 歯列不正がある場合(矯正治療が必要)
• 永久歯がすぐに生えてきそうな場合
• 装置を装着することにより顎の発育に悪影響が出そうな場合
④まとめ
今回は、乳歯が早く抜けた際に永久歯のスペースを守る「保隙」についてご紹介しました。
保隙は将来の歯並びを守るための大切な処置であり、ケースに応じてさまざまな装置が使われます。
当院では、お子さんの歯並びに関する専門的な知識と経験を活かし、適切な治療をご提案しています。
保隙について気になる方は、ぜひ一度ご相談ください。
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