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親知らずの抜歯後に激痛?
ドライソケットの原因・予防・治療法を徹底解説!

【目次】

①ドライソケットとは

②ドライソケットの原因と予防

③ドライソケット以外の偶発症

④まとめ

 

 

①ドライソケットとは

親知らずなどの抜歯の後は個人差もありますが、2時間程度で麻酔が切れます。麻酔が切れると、23日程度の痛みが出ることが多いです。長引いても、通常は1週間程度で徐々に痛みが落ち着くことが一般的です。しかし、中には強い痛みが出てしまうことがあります。抜歯の後に起こり得る偶発症として、「ドライソケット」と呼ばれるものがあります。

 

■ドライソケットの病態

一般的に歯を抜いた後は、抜いた穴に血が溜まり、それが少しずつ固まって、かさぶたのような状態になり治癒していきます。

しかしドライソケットでは、この血の塊(血餅)が形成されない、あるいは失われてしまうため、抜歯した部位の骨が露出したままの状態になります。これによって強い痛みが続いてしまうのです。

 

■ドライソケットの症状

ドライソケットになると、強い痛みが生じます。通常、抜歯後の痛みは12日がピークで、その後は徐々に和らいでいきます。

それ以降も強い痛みが続く場合は、ドライソケットの可能性があります。

また、歯を抜いた後に骨が露出している状態が続くと、細菌感染のリスクが高まります。抜歯後には多くの場合、抗生物質が処方されますが、ドライソケットの状態では細菌感染が起こることもあります。

歯を抜いた穴から膿が出る、強い臭いがするといった場合には、細菌感染の可能性が高く、このような症状が見られる場合もドライソケットを疑います。

 

②ドライソケットの原因と予防

ドライソケットが起こる原因は、血餅(けっぺい)が抜歯部位から失われることです。

以下のような行動が主な原因となります。

    1.    抜歯後に必要以上にうがいをする

    2.    抜歯部位が気になり、指や舌で触る

    3.    血行が良くなるような行動を取る(運動、入浴、飲酒など)

これらは抜歯後の注意事項としてよく説明されますが、ドライソケットの予防という意味でも非常に重要です。

 

●原因①:必要以上のうがい

抜歯後は血の味がして不快に感じるため、うがいをしたくなることが多いです。

しかし、強くブクブクうがいをしてしまうと、せっかくできた血餅が洗い流され、ドライソケットになりやすくなります。

血が出てきて気になるときは、ガーゼやティッシュで抜歯部位を軽く圧迫して止血するほうが効果的です。

必要以上のうがいは治癒の妨げになるため注意しましょう。

 

●原因②:指や舌で触る

抜歯した場所が気になって、無意識に指や舌で触ってしまう方もいます。

しかし、この行為は物理的に血餅を取り除いてしまうことがあり、また細菌感染のリスクも高まります。

口の中のことで気になるのは当然ですが、できるだけそっとしておきましょう。

 

●原因③:血行が良くなる行動

飲酒・スポーツ・長時間の入浴などは血流が良くなる行動です。

血流が良くなれば治癒が早まると思われがちですが、実際には血流が上がりすぎると血餅が形成されにくくなったり、できた血餅が流れてしまったりします。

抜歯当日は飲酒・激しい運動は避け、入浴もシャワー程度で済ませるようにしましょう。

血流が上がると痛みが強くなることもあるため、安静が重要です。

 

■ドライソケットの予防

ドライソケットにならないためには、血餅をしっかり保持することが大切です。

そのため、上記で紹介した「必要以上のうがい」「触る」「血行促進行動」を避けるようにしましょう。

また、喫煙も血管を収縮させて血餅が作られにくくなるため、治癒を妨げる原因になります。

なお、患者さんが抜歯前に特別な予防策を講じる必要はありませんが、抜歯当日は体調を整え、口腔内を清潔にして治療に臨むことが大切です。

 

■ドライソケットの治療

ドライソケットの治療は、抜歯した部位を清潔に保つことや、抗生剤の服用・塗布が中心です。

感染が疑われる場合は、抗生剤を追加処方することもあります。

また、薬を染み込ませたガーゼを抜歯部位に挿入して、直接的に作用させる処置を行うこともあります。

さらに、血餅を再形成させる目的で、麻酔をかけて歯茎や骨に刺激を与えて出血を促し、抜歯窩に新たな血餅を作る処置を行う場合もあります。

 

 

③ドライソケット以外の偶発症

ドライソケット以外にも、抜歯後には以下のような偶発症が起こることがあります。

        知覚異常(しびれ・麻痺):特に下の親知らず抜歯では、下顎の神経に近いため、唇や顎の感覚が鈍くなることがあります。

        皮下出血(あざ):顔の皮膚にあざが出ることがあります。治癒とともに徐々に下がっていき、最終的には消失します。

        開口障害・嚥下痛:口が開けにくくなったり、飲み込み時に痛みを感じたりすることがありますが、これらは時間とともに回復することが多いです。

知覚麻痺が出た場合は、症状に応じて薬が処方されますが、完全に元通りにならないケースもあります。

 

 

④まとめ

ドライソケットは、強い痛みを引き起こしやすく、細菌感染を伴うこともあります。

1週間以上痛みが続く場合や、日ごとに痛みが強くなる場合は、早めに歯科医院を受診しましょう。

予防のポイントは、血餅をいかに保持するかです。

必要以上のうがいや、血流が良くなる行動は避け、抜歯後はできる限り安静に過ごすことが大切です。

ご相談はこちらから。

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