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歯の白斑は、別名ホワイトスポットとも呼ばれます。
これは歯の表面で部分的に透明感が失われ、白く見える部分を指します。
歯の表面はエナメル質で覆われています。エナメル質は「ヒドロキシアパタイト」という結晶が規則正しく並んで構成されていますが、この結晶構造が乱れると光の屈折率や透過性が変化し、透明感を失って白濁して見えるのです。
エナメル質は外部の刺激から歯を守る防御壁としての役割を持ちます。そのため結晶構造が崩れると、見た目の問題だけでなく物理的に脆くなり、むし歯になりやすいリスクも伴います。
今回は、このホワイトスポットについて、原因と治療方法を詳しく解説します。
目次
①ホワイトスポットの原因
②ホワイトスポットの治療方法
③まとめ
①ホワイトスポットの原因
ホワイトスポットができる原因は主に次の2つです。
• エナメル質形成障害
• 初期むし歯
■エナメル質形成障害
エナメル質形成障害では、何らかの要因によってヒドロキシアパタイトがうまく形成されず、ホワイトスポットが現れます。原因は 全身的なもの と 局所的なもの に分けられます。
[全身的な原因]
●母体・小児の栄養障害や疾患
妊娠中の強いつわりや栄養失調、ビタミン不足などにより、胎児のエナメル質形成が障害されることがあります。
●遺伝性疾患
遺伝的にエナメル質の形成不全が起こる場合があり、「エナメル質形成不全症」と呼ばれます。特徴は以下のとおりです。
• 乳歯・永久歯の両方に現れる
• エナメル質のみに異常が見られる
• 歯の形成時期に関係なく発症する
特に永久歯では前歯や第一大臼歯に多く見られ、むし歯リスクが高くなります。
●フッ素の影響
長期間にわたり過剰なフッ素(約1~2ppm以上)を含む飲料水を摂取すると、歯に白濁や褐色の着色を生じることがあります。
[局所的な原因]
●炎症
乳歯の大きなむし歯によって神経が死んで感染が起こると、後から生えてくる永久歯にホワイトスポットが生じることがあります。
●外傷
乳歯の外傷(ぶつけるなど)により、後続の永久歯に影響が出てホワイトスポットが生じる場合があります。
■初期むし歯
むし歯菌が酸を産生し、表層のエナメル質を溶かして結晶構造を壊すと白斑ができます。
この状態では歯の抵抗力も下がっており、放置するとむし歯が進行してしまうため注意が必要です。
②ホワイトスポットの治療方法
ホワイトスポットの治療には主に以下の5つの方法があります。
●フッ素塗布
初期むし歯が原因のホワイトスポットには、フッ素塗布が有効です。
市販のフッ素入り歯磨き粉(約1450ppm)でも再石灰化を促し、白斑の改善が期待できます。
フッ素は表面を滑らかにし、むし歯菌の付着を防ぐ効果もあります。
●ラミネートベニア
歯の表面をわずかに削り、セラミックを貼り付ける方法です。
見た目を大きく改善でき、痛みもほとんどありません。
●ダイレクトボンディング
ホワイトスポット部分だけを削り、コンポジットレジンで補う方法です。
ラミネートベニアより削る量が少なく、歯を温存できます。
●薬剤の使用(アイコン)
歯を削らずに治せる方法として「アイコン」があります。
特殊な樹脂を脱灰部分に浸透させて白斑を目立たなくし、歯質を強化します。
●ホワイトニング
軽度のホワイトスポットなら、ホワイトニングで周囲の色を整えることで目立ちにくくできます。
ただし場合によっては逆に白斑が強調されることもあるため、歯科医師と相談のうえで行うことが大切です。
③まとめ
ホワイトスポットにはさまざまな原因と治療法があり、現在は「なるべく削らずに治す」方法も広がっています。
症状や程度によって最適な治療は異なるため、気になる方は歯科医院での相談をおすすめします。
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